花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「やっぱり、朱美ちゃん、可愛い」
「………」
「あはは、真っ赤」
「う、うっせー」
「ぶはっ、もう~」
強く朱美ちゃんを抱き締めると、頭をグリグリと撫でまわす。
ジタバタ暴れる朱美ちゃんはお構いなしで。
「て、てめ。髪の毛、やめっ、ちょ」
「しーらないっ」
途切れ途切れに俺に対して、何か文句を言っているけど…。
それをぜーんぶシカトして俺は朱美ちゃんをぎゅうっと抱き締めた。
この幸せが、どうか、ずっと続きます様に。
そう願いながら。