花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「いきなり付き合ってなんて言いません。
友達から無理でしょうか?」
「え、お友達?いいよ、友達なろ」
「本当ですか!?」
「うん、いいよ」
「ああ、よかった!」
そうやって、安堵した彼女に向かって俺ははっきりと言った。
「俺、ずっと好きな人いるから…。
それでもいいならお友達なりましょう」
そう。
ずっと。
「…彼女ですか?」
「いや、…彼女…だったのかな」
意味がわからなくてその子は首を傾げる。
「…もう、いないんだ。この世に」
その言葉にはっと目を見張った。
それから、きょろきょろ視線を泳がせて、言葉を紡ごうと思考を巡らせていた。
それが手に取るようにわかるから、思わず口角が上がる。
大体の女の子は、こんな反応だったから。
別に同情の言葉が欲しいわけじゃない。
麻美がどんな子か、わかってくれるなら俺はそれでいい。
それで。
「ありがと、好きだって言ってくれて。
また、会ったら声かけてね。
店にも来ていいし。
それじゃ」
結局、連絡先も教えないまま、俺は定食屋を後にした。
友達から無理でしょうか?」
「え、お友達?いいよ、友達なろ」
「本当ですか!?」
「うん、いいよ」
「ああ、よかった!」
そうやって、安堵した彼女に向かって俺ははっきりと言った。
「俺、ずっと好きな人いるから…。
それでもいいならお友達なりましょう」
そう。
ずっと。
「…彼女ですか?」
「いや、…彼女…だったのかな」
意味がわからなくてその子は首を傾げる。
「…もう、いないんだ。この世に」
その言葉にはっと目を見張った。
それから、きょろきょろ視線を泳がせて、言葉を紡ごうと思考を巡らせていた。
それが手に取るようにわかるから、思わず口角が上がる。
大体の女の子は、こんな反応だったから。
別に同情の言葉が欲しいわけじゃない。
麻美がどんな子か、わかってくれるなら俺はそれでいい。
それで。
「ありがと、好きだって言ってくれて。
また、会ったら声かけてね。
店にも来ていいし。
それじゃ」
結局、連絡先も教えないまま、俺は定食屋を後にした。