花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「それは明日話すよ」
「…明日までモヤモヤしなきゃなんねえのか」
「うん」
「明日哲休みだろ?」
「そうだよ」
「じゃあ、今から家に行ってもいいか?」
「え」
本当に朱美ちゃんは、急にとんでもない事を言うな。
目をぱちぱちさせてから、俺はまた笑う。
「朱美ちゃん、そんなこんな時間に家に来るって…言ってる事わかってる?」
「え。何かまずいか?」
「もう、俺だって男なんだからね?」
「あっはは、わかってるよ。当たり前じゃんか」
「もう、朱美ちゃんには敵わないや」
「ははっ、だろ?」
「わかった、迎えに行くね」
「あいよ」
通話を終わらせると、俺は原付に乗ると朱美ちゃんの家へと向かった。
10分程して到着すると、朱美ちゃんに連絡する。
すぐに出てくる朱美ちゃんに笑顔が零れた。