花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「笑い過ぎ」
「だって」
「笑い過ぎだ。うっせー。男なんだから、あっても気にしねえし」
「あはは、うん。だね」
「うわ、馬鹿にしてんだろ」
「してないしてない」
「ったく、哲は仕方ねえな」
「あはは、さーせん」
「んで。話って何?それ聞きに来たんだ」
「唐突過ぎ、朱美ちゃん」
面食らった顔をしてると、朱美ちゃんは首を傾げる。
「そうか?」
「全く、朱美ちゃんは」
それから、お互い顔を見合わせて笑った。
とりあえず俺は「コーヒーでも煎れる?」と聞く。
それに頷く朱美ちゃん。
コーヒーを入れてから、朱美ちゃんの分のマグカップをテーブルに置く。
自分の分も置くと、朱美ちゃんの隣に座った。
「んっとね」
「あれだろ?スナックだろ?」
「え?」
キョトンとした顔を見せるが、朱美ちゃんはそのまま続ける。