花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「うわーまじ哲さんだ、本当久しぶり!」

「だね、久しぶり。朱美ちゃん」

「まじ変わらない~、だけど、なんか大人っぽくなったー」


そう言ってけらけら笑う。

大人っぽく?
そうかね。


「てか、拓斗は?
うわ、寝てるし!」

そう言いながら、寝てる拓斗の上に乗る。

あ、と口を開けて制止しようとしたけどもう手遅れ。


「うえ!!」


…朱美ちゃん…。
今拓にそれ、駄目だって。


「起きろ~」

「…あ、朱美~~…は、吐くっ」

「ええええええ!?無理!まじ無理!飲み込め!」

「ううううう」


―――――――――――――――

しばしお待ちください。


きっと、テレビならそんなアナウンスが流れそうな惨事だった。
真っ青な顔をした拓斗はその場に全て戻してしまった。


だけど、戻したおかげですっきりしたらしい。
会った時よりも、かなり元気になっている。
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