花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
拓と一緒にいる菜々美ちゃんは、よく笑ってたまに頬を仄かに染めて拓を見てて。
…花蓮の二代目総長だったことも、信じられないぐらいだってのに。
「でもね、哲さん」
「え?」
ぼーっと考え込む、俺に朱美ちゃんが頬杖つきながら微笑んで言った。
「そんな菜々美を変えたのが、麻美と佐緒里なんだよ」
「……え?」
急に出た名前に胸が高鳴った。
「麻美が、菜々美を信じて。
佐緒里が、花蓮に入れるように吹っ掛けて。
二人がいたから、菜々美変われたんだよ。
拓斗、感謝しろよな」
「………」
それに俺も拓も黙った。
…菜々美ちゃんが…麻美のお陰で変われた…?
「知らなかった」
先にそう言ったのは拓だ。
「俺、菜々美から何も聞いてないから。
勝手に麻美に憧れて花蓮入ったんだと思ってた」
「…ごめん、俺もそう思ってたよ」
拓の言葉に頷き、俺も言う。
それに朱美ちゃんは、ははっと笑った。
…花蓮の二代目総長だったことも、信じられないぐらいだってのに。
「でもね、哲さん」
「え?」
ぼーっと考え込む、俺に朱美ちゃんが頬杖つきながら微笑んで言った。
「そんな菜々美を変えたのが、麻美と佐緒里なんだよ」
「……え?」
急に出た名前に胸が高鳴った。
「麻美が、菜々美を信じて。
佐緒里が、花蓮に入れるように吹っ掛けて。
二人がいたから、菜々美変われたんだよ。
拓斗、感謝しろよな」
「………」
それに俺も拓も黙った。
…菜々美ちゃんが…麻美のお陰で変われた…?
「知らなかった」
先にそう言ったのは拓だ。
「俺、菜々美から何も聞いてないから。
勝手に麻美に憧れて花蓮入ったんだと思ってた」
「…ごめん、俺もそう思ってたよ」
拓の言葉に頷き、俺も言う。
それに朱美ちゃんは、ははっと笑った。