花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「なあ、あれってあかりちゃんの友達なの?」



俺が指さしたのは、あかりちゃんと親しそうに話してるホストみたいな男と、ごっつい“男”。


だけど、そのごつい男はメイクしてるし。



隣のホスト男のがメイク似合いそうだけど。





って、違うか。





「ああ、ゆうやさんにりなさんか」


「りな?」


「うん、切れたらこええーから気をつけな」


「ああ、そうしておく」



まあ、関わることはないだろうなあ。



でも、あかりちゃんの交友関係って不思議。
両親も来てない、みたいだし…。

てか、女友達いなくね?



いるはいるけど…明らか仕事関係って感じだし。




でも、俺が突っ込んでいい問題じゃねえよな。



黙っておこう。






身内だけで開きたいと言っていた二人は、本当に小さな教会で結婚式を挙げた。

その中に俺が入ってるのが嬉しい。






「てか、二人まじ幸せそうだな」


弾ける笑顔が眩しくて、目を細めながら隣にいる信司に言う。



「本当に。最近ロンリーな俺は切ないぜ」



信司は佐緒里ちゃんとはあれから一年して別れた。

その後、色々な女と付き合ったりしてたみたいだけど最近また別れたみたいだ。
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