花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
俺はと言うと、十九の時に麻美を失ってから彼是六年。


今でも胸の中には麻美がいた。




もちろん、次の恋をしようと思わなかったわけじゃない。

昔から女には不自由してなかったし、俺に言い寄る女は少なくなかった。




あれから何人か付き合ったりもした。






だけど。
寸前でストップがかかる。

それ以上に“いけない”んだ。





それで麻美以上はいないと、思い知る。





相手の女の子を酷く傷付けてしまうことに気付いた俺は、それから誰とも付き合っていない。





本当に、馬鹿馬鹿しいと思う。

何で俺には麻美以上がいないんだろうか。





レディース総長だった麻美。
俺は彼女に一目惚れして、拓づてに知り合い、告白してアタックして。



最初は俺のこと軽くあしらってた麻美だったけど、次第に心を開いてくれた。








麻美が生きてる時の俺は麻美が全てだった。



本当に毎日毎日大好きで大好きで。



時が経つほどに気持ちは膨らんでいって。





こんなこと初めてだった。
< 7 / 231 >

この作品をシェア

pagetop