花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
なんだか。
パワフルな子。
再度、頭を掻くと俺は原付に跨った。
発進させようとした時、左側のハンドルをぎゅっと誰かに握られる。
それにびっくりして、振り向くと。
そこにいたのは―――――……
「久しぶり」
………佐緒里ちゃんだった。
「……え?」
変わらないけど、やっぱりどこか綺麗になった佐緒里ちゃん。
何年ぶりだろうか。
あの、麻美の家で会った以来ではなかったけど。
信司と一緒にいるのは何度か見たし、話したりもした。
だけど、信司と別れてからは会ってない。
そうなると、五年とか?
「佐緒里ちゃん、久しぶりすぎるじゃん」
「……哲さん」
突然過ぎたけど、思ってもない相手に俺の声は弾む。
だけど、佐緒里ちゃんはずっと厳しい顔をしたままだ。
「何で」
「え?」
そう、低く声を出した佐緒里ちゃんの言ってる意味がわからなかった。
「何で………」
佐緒里ちゃんは俯かせた顔を上げて俺を見ると、一層顔を厳しくした。
「光といんだよ?」
「………え?」
佐緒里ちゃんは低く、だけど強くそう言葉を発した。
ひ、かり?って…?
パワフルな子。
再度、頭を掻くと俺は原付に跨った。
発進させようとした時、左側のハンドルをぎゅっと誰かに握られる。
それにびっくりして、振り向くと。
そこにいたのは―――――……
「久しぶり」
………佐緒里ちゃんだった。
「……え?」
変わらないけど、やっぱりどこか綺麗になった佐緒里ちゃん。
何年ぶりだろうか。
あの、麻美の家で会った以来ではなかったけど。
信司と一緒にいるのは何度か見たし、話したりもした。
だけど、信司と別れてからは会ってない。
そうなると、五年とか?
「佐緒里ちゃん、久しぶりすぎるじゃん」
「……哲さん」
突然過ぎたけど、思ってもない相手に俺の声は弾む。
だけど、佐緒里ちゃんはずっと厳しい顔をしたままだ。
「何で」
「え?」
そう、低く声を出した佐緒里ちゃんの言ってる意味がわからなかった。
「何で………」
佐緒里ちゃんは俯かせた顔を上げて俺を見ると、一層顔を厳しくした。
「光といんだよ?」
「………え?」
佐緒里ちゃんは低く、だけど強くそう言葉を発した。
ひ、かり?って…?