花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「そんなん!!店長と食事行けるからじゃないですか!!」

「え」

「ぶっ!!!!」


断言した雅紀に目を点にする俺。と、吹き出したキム。


「いつでも誘えばいいのに~!まじ雅紀って、ぶふっ…ぎゃははは」

堪え切れないのか、キムは壁をバンバンと叩きながら爆笑している。
もう、ヒーヒー言って泣きそうだ。

それを見て顔を真っ赤にしている雅紀。


「いや、まじ雅紀。予定がある時以外断らないから誘ってよ」

「いいんすか!!」

「もちろん」

「店長!」


雅紀はいつもの様にキラキラした眼差しで俺を見た。


「雅紀って…後輩キャラだよね、本当」

「ぶはっ」


俺がぽつりと言うと、隣にいるキムは更にツボに入ったらしく笑っている。
雅紀が先輩になるとかってなんか信じられないな。

いや、いずれは店長になったりしてもらわないといけないんだけどね。


「もー副店長、俺の事イジリ過ぎです」

「ひーっ、ごめんごめん、はは」


急には笑いも止まらないらしく、我慢しながら雅紀に謝っている。
そんなキムに少し膨れ気味の雅紀。

…そんなとこが、後輩キャラなのを彼はわかっていない。
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