花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「よし、早く終わらせて飲み行くぞ」

「おーーー!」
「おーーー!」


俺の掛け声に二人が賛同した。


―――――…

それから数時間後。


「…もう、のめまてん~、あ~次いきましょ次~」

「大丈夫か、雅紀」

「店長、放っておけばいいっすよ」


千鳥足で歩く雅紀を介抱するように抱え込む俺。
そして、真っ赤な顔をしながらも楽しそうにケタケタ笑うキム。

こんなに雅紀がお酒弱いだなんて思わなかった。
調子乗って飲ませたのはキムだけども。


「うへへ。てんちょー、好きです~」

「げっ、おい、うわっ」


ガバっと俺に抱き着くと、雅紀は全体重を俺にかける。
俺はキムを見て、両手を上げてお手上げのポーズをした。


「店長のそんな焦った顔、あんま見れないから…俺放っておいていいっすか」

だなんて、薄情な事を言うキム。


「しゃあねえな…。雅紀送ってからにすっか」

誰かが雅紀送らないと、多分こいつ…このままここで寝る。
そう思った俺はそう口にした。
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