32 Days
紅の魔人
その言葉に、俺達の目の色が変わった
「ずっと噂になってましたよ〜?圧倒的に優秀なクラスがあるって。そのクラスのメンバーは、魔法、戦闘、全てのステータスにおいて完璧。
候補生の間では紅の魔人として恐れられ、紅国の希望になるであろう候補生。貴方方ですよね〜??」
おっとりと、だけど的確に
雲母は探るように俺達を見てきた
俺達が住んでいるのは、壮大な海と豊かな自然を持った紅国
そんな紅国は、数年前から隣の蒼国と戦争を開始している
蒼国の宣戦布告から始まったこの戦争は長期化し、魔法兵器に特化した蒼国の攻撃に敗北を喫していた紅国はついに首都目前にまで迫られていた
そしてついに昨日…首都制圧に向かってきた蒼国に、初めて紅国は勝利を手にしたのである
そんな紅国の勢力は、軍事部隊と特殊部隊の二つに別れており
その部隊には、決められたプログラムに乗り越えた候補生からしか選ばれない
そして俺達は、その候補生の中から異例として…今回軍事部隊に選ばれたのである
「どんな人物なんだろうって思ってましてよ〜。案外、私達と変わらないんですね〜。」
「どんな化物想像してたんだよ…。」