☆電撃Days☆イケメン総長は幼馴染!
俺はそう怒鳴り、カナタの頭を強めに叩く。


カナタは裏切ってなんかいなかった。


俺たちに赤旗の情報を流しているとバレて、拷問され、挙句千沙の誘拐に加担させられてしまっただけなんだ。


「お、俺……。助けてくれた浜中さんを、刺しちまって……」


カナタはそう言うと、また小刻みに震え始めた。


きっと、自分を責めているのだろう。


涙と鼻水でグズグズになった顔は、それでも男らしいと、俺は思った。


「事情がわかった。俺はお前を責めたりしねぇよ」


今度は、グリグリとカナタの頭をなでる。
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