好きになってよ
起き上がってみる。
「お、起きたか!」
机に向かって椅子に座っていた赤田が、私に声をかけた。
「……」
私は何も言わずに辺りを見回した。
ベッドから降りて保健室を回ってみた。
「どうしたんだ?」
私は涙が出てきた。
同時に座り込んだ。
「おい!」
「何であんたがここにいんの!」
「そりゃあ俺がおまえをこんな風にしてしまったから……」
この人がここにいる意味なんて、訊かなくてもおおよその予想はついていた。