和田菜月物語
次の日。

「菜月!!起きて!!菜月!!」

未来は私をもの凄い勢いで揺らした。
私も起きなきゃいけなくなった。

「なぁ~に~??」

私は寝ぼけていた。

「何じゃないよ!今日で終わりだよ旅行!!」

私はその場に立った。

「えぇ~~~~~!?」

「え~!?じゃないよ!!何回もそう言ったじゃん!!」

「さすが!!おとぼけ菜月さん!!」

とぼけている私。
それを見て突っ込む未来。
そしてまたそれを見て笑う飛鳥。

昔はこんなの毎日だったのに…。
今はどうしてこんな光景も見なくなったのだろう?

そして私は起きた。
みんなはもう準備満タンだった。

せなは復活していた。

「菜月の看病のおかげだ。ありがとう」

そう言って私の頭を撫でた。

その様子を見て飛鳥は…。

「何?もしかして芽生えた?」

「はっ!?そんな訳ないじゃ…」

『未来は芽生えたよ』

飛鳥は私の言葉をかき消すように言った。

「えっ…?」

「未来は…」

何かを言おうとした飛鳥は周りの視線を気にした。
そして私の手を掴んで

「こっち!!」

そう言って私は廊下に連れ出された。
みんなは少し驚いていたが…。

「どうしたの!?飛鳥…」

「未来が付き合ったんだよ…」

「誰と!?」

私がそう聞くと飛鳥は今まで見たことが無い顔で大泣きしていた。

「あ…すか…?」

そして泣きながら話し始めた。
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