和田菜月物語
空港に着いた私。
周りをすごく探したが亮磨は居ない。

「亮磨…」

私は空港の中を隅々まで探した。
それから5分後。
亮磨は居た。

「亮磨!!」

私は亮磨の所まで走って止めようとしたがきっと追いつかない。
私はエスカレーターで下に行こうとしている亮磨が目に入った。

そして大きな声で叫んだ。

『亮磨!!』

亮磨はこっちに気付いた。
それは驚いた表情だった。

そして何かを話した。
話が終わったのかこっちに向かって来た。

「菜月!?ここで何してるんだ!?」

「何って…。何で誰にも言わないで来たのよ!?」

「それは…」

「お見送りしてくれない人も居ないって事でしょ!?」

「まぁそうだな…」

「じゃあ…」

「じゃあ?」

私は照れながら言った。

『私にぐらいお見送りさせてよ!!』

私は泣いてしまった。
こらえていたのに…。

「な、菜月…」

「っ…。ばかぁ…」

そして亮磨は私の涙を拭いてくれた。

「じゃあ笑って見送れよ?」

そう言って歩いて行った。

ダメだ…。
まだ大事な何かを言っていない…。
ダメだ!!

「絶対にまた会おうね!!」

亮磨は振りかえった。

「えっ…?」

「32年の10月9日に絶対に会おう!!」

「32年の10月9日?」

そして私はとびっきりの笑顔でこう言った。

『そしてまた一緒にバスケしようね!!』

そう言うと亮磨は走って私に抱きついた。
私はまた涙があふれてきた。

「泣くなよ…」

「だって…」

「これが最後じゃないだろ?」

そう言って亮磨は私の肩に手を置いた。
そして私を見つめた。

「待てるか?」

「えっ…?」

「菜月は7年、俺を待てるか?」

私は亮磨を見つめ返して笑顔で言った。

『うん!!』

そして亮磨は私を強く抱きしめた。

「7年後に必ずな…」

「絶対だよ…」

そして私達は別れた。
それと同時に私の恋は…。
叶ったのだった。

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