和田菜月物語
最大の危機!?

帰ってから…

「楽しかったぁ~!!」

そう叫んで私は家に入った。
日向は私が帰るなり手を前に出して

「お・み・や・げ!!」

そう言った時の日向の笑顔は悪魔みたいだった。

「…はいはい」

そう言って渡したのはブレスレット。

「わぁー…。キレイ…」

そのブレスレットは日向の好きな色で出来ている。
青と水色と白のビーズで出来ている。

私はその色違の赤とオレンジとピンクのブレスレットを持っている。
それは内緒だ。
なぜなら日向は私と同じ物が嫌だからだ。
けど可愛いから内緒で買った。

「ありがとね!!お姉ちゃん!!」

「はいよ~」

「私も買うね!!お土産!!」

「何買ってくれるの?」

「もちろん!!」

「もちろん?」

『勾玉だよ!!』

「…」

(こいつは…。毎回、勾玉だなぁ…)

日向が『勾玉』以外のお土産を買って来たのは一回も無い。

だから5個ぐらい勾玉が家にある。
まぁ私自身勾玉が好きだから良いけど…。

「じゃあもう寝るね…」

「は~い。ありがとうねぇ~」

「はいはい。勾玉楽しみにしてるよ…」

「うん!!今度は赤だなぁ~」

(勝手に言っとけ…)

そして私は部屋に上がった。
すると下から日向が大声でこう言った。

「そう言えば、お姉ちゃん宛てに手紙来てたよ~」

私は机の上にある封筒を見た。

(真黒…?)

私は嫌な予感しかなかった…。
そしてその予感は当たった…。
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