和田菜月物語
「7年後って…」

確か3班で集まろうと言ってる年だ。
その日に何かする気?
そんな事を考えてたら。

「菜月ちゃん!!」

そう叫ばれた。
読んでたのは…。

「瑞希…」

「はぁはぁ…。未来に何か言った!?」

「えっ?」

「未来の様子がこの頃おかしいの!!だから菜月ちゃんが西山の事言ったと思ったけど…。違うの…?」

「何も言ってないけど…。何がおかしいの?」

私がそう聞くと瑞希は少し引きつった顔をした。

「瑞希…?」

そして瑞希は深呼吸して話を始めた。

「この頃ずっと悩んでて…。一人でぶつぶつ言ってるし、顔色も悪いし…」

「その原因が何かって事だよね…」

「うん…。菜月ちゃんわかるの…?」

「なんとなく…ね」

「なんとなく?」

「うん…。まぁ考えの方向性はあってるよ…」

「そっか…。ありがとう!!」

「ううん。私も未来に聞いてみるよ」

「了解!!」

そして私は瑞希と別れた。

私はクラブ黒板を無意識に見に行っていた。
そこには全てのクラブが『off』と書いてあった。

「やっぱり…。私のせいなのか…」

私がそう言うと後ろから声が聞こえた。

「どう言う事…?」

後ろを振り返るとそこに居たのは…。

「みさ…」

「ねぇどう言う事?菜月のせいなの!?ねぇ!!」

私は何も言えなかった。

「そっちがその気なら…。ウチにも考えはある!!」

そしてみさは私を指差してこう言った。

「今日の放課後ウチの家に来て!!そこでテニスで勝負して!!もしそこでウチが勝ったら話を教えて!!もしウチが負けたら…」

「負けたら…?」

「ウチの知ってる事を話す」

「…わかった」

そう言うとみさは少し笑って歩いて行った。



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