和田菜月物語
「ウチが聞いた話はまとめると3つ」

「3つ?」

「うん。1つはクラス行事と体育祭の優勝賞品のお金が原因」

「あっ、そう言えば最終的に優勝したのって?」

「知らないの!?」

「えっ、うん」

「はぁ…。学年通信に載ってたのに…」

「まぁ…。それどころじゃなくて…」

「そんな感じだね」

「うん!まぁ教えてよ!!」

「はいはい。優勝は4組だよ」

「みさのクラス?」

「うん。優勝賞品は遊園地へのチケット」

「それだけ?」

「そうだけど…」

「意外…」

「まぁそっちはね…」

「はは…」

私とみさの間に少し沈黙が流れた。
その沈黙を壊すようにみさは話した。

「とにかく!!それが1つ!!」

「はぁ~…」

「そして2つ目は先生達が何か隠してるんじゃないかって事が原因」

「先生達?」

「うん」

「まぁ無くは無いか…」

「飲み込み早いなぁ…」

「はい!次々!!」

「はいはい…」

みさはあきれながら言った。
そして真剣な顔になった。

「3つ目は神埼が関わってるんじゃないかなって事が原因」

「えっ…?」

『だから神崎将太が原因だって事だよ』

「その話よく聞かせて!!」

「えっ…!?う、うん…」

そしてみさはある紙を出した。
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