和田菜月物語
「何にもないならいいけど…」

飛鳥は、こっちを見て口パクで「ごめん」と言って外に出て行った。

「中井って俺のこと嫌いなのか?」

私は、冷静にして

「知らない…」

チャイムが鳴ったので席に着いたら、麻奈が入ってきた。

クラス中がざわついた

「みなさん、今日からちょくちょく片桐がクラスに来るので仲良くしてくださいね」

麻奈の顔は、もう一人の「麻奈」の顔をしていた。

「よろしくお願いします」

希ちゃんはみんなを見て

「席は、相川君の隣で!」

麻奈は、私を見て笑顔で

「またお願いね」

私も笑顔でこう言った

「こっちもまたお願いね!」

終礼が終わり、雅木がこっちに来て訪ねてきた。

「片桐ってやつ、なんか不自然じゃねか?」

私は雅木は何も知らないから教えてあげることにした。

「麻奈は、昔のトラウマで二重人格になったの」

雅木はえっ?って言う顔をしていた。

「じゃあ、詳しくは明日言うね」

私は家で考えていた。

飛鳥と雅木に何があったのかを心で明日聞こうと思った。
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