和田菜月物語
けど私の目には涙が流れていた。

「あ、あれ…?」

「菜月どうしたの?」

未来は心配そうな表情だった。

「わからない…。けど何か悲しい…」

私は意味も分からずに泣いている。

「もしかして希ちゃんの事?」

私には何とも言えなかった。

「大丈夫!!もう元通りになるよ!!」

「そう…かな…?」

「うん!!」

「だと…。良いなぁ…」

そしてその日は終わった。

次の日から今まで通りになった。
何もかも前のままに。

中学校生活の最初みたいに。

前田も何もしなくなった。

そして私達は2年になって、3年になった。
そして卒業した。

翔子と亮磨の卒業証書は私が預かる事に。

そしてみんなバラバラになった。

それから7年後…。
私達は再開する事になった。

それがあの事件の始まりであった。

そして全体の終わりになった…。

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