和田菜月物語
「何着て行こう…」

ウチはそんな事考えていた。
仕事は早帰りした。

ウチは今一人暮らしをしている。
親から離れて自分で生活してみる事にした。

雅木へのプレゼントを買って、ご飯を作って…。
と、色々な準備のためだ。

ちなみに畑山のプレゼントも買った。
畑山は誕生日が1日違うだけで、ほとんど一緒。

だからよく昔に一緒に祝おうと言ったが、畑山は断った。

たぶん理由は何かがあるんだろうけど…。

だから今日だけでも一緒に祝おうと思ったから。

「んー。雅木は黄色で畑山は赤かな」

そう言ってウチは2人にタオルを買った。

雅木は野球を、畑山はサッカーを続けているらしい。
だからそのためのタオルにした。

「よし!!んじゃご飯作るか」

そして2人の大好物を作った。

仲が良すぎるのか2人は唐揚げが大好きだ。
だから唐揚げを作った。
他にも色々と…。

そして1時間ぐらいたった。
すべての準備が終わった。

「やっと終わった…」

時間を見るともうすぐ集合の時間だった。
雅木が一人暮らしを始めたから家を畑山に教えてもらう事になった。

「もうすぐだな…」

ウチは色々な事を考えていた。

雅木の過去。
ウチとの再会。
菜月への思い。
未来の気持ち。
雅木の恋人…。

そして一つの答えにたどり着いた。

『ウチは今日で雅木を諦めよう』

そう決心して家を出た。
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