和田菜月物語
「それより飛鳥と未来はいつ仲直りしたの?」

飛鳥は笑いながら

「昨日だぞ」

どうやら私と別れた後にこんな事があったみたいだ。

「未来!」

飛鳥と未来の家はもともと近い。

「飛鳥…何か用?」
「未来、菜月と仲直りして!」
「はっ?何を急に…」

飛鳥は深呼吸をして

「覚えてる?出会い方を…」

そう言って昔の話をしだした。

小学6年後半。
元からテニスに才能があった飛鳥はテニスを2年からしていた。

練習中にボールが未来に向かって飛んできた時かばってくれたのが飛鳥だったらしい。

「大丈夫?大山さん」
「大丈夫。ありがとう中井さん」

その出会いから親友になったらしい。

「それが何?」
「未来さぁ、いい加減強がるのやめたら?」
「な、何言ってるの!?」

「とにかく明日もう一度考え直してから返事聞くよ」
「ちょ…飛鳥!」
「じゃあ、明日ね」

それで今日仲直りすることにしたらしい。

「そうだったんだぁ…」

すると飛鳥は

「あと、二人に言いたい事があるんだよ…」

私と未来は一緒に振り向いた。

すると飛鳥は緊張気味で言った。

「あのね、ウチ本間は飯沼…。いや、雅木の幼なじみなんだ…」

私は耳を疑った。

3秒くらいの間の後に私と未来の叫び声が廊下に響いた。

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