和田菜月物語

「あれがさっき言ってた事?」
「うん…」

愛香は
少し震えていた。

私は
何が起きたのか分からなかった。

(何で麻奈が…)

でも
麻奈にもう一つの人格がある事は知っていた。

「片桐麻子」は友達の一人だから。

すると愛香は

「ちょっと考えてみて…」

それだけ言って
帰って行った。

すると
教室から未来が出てきて

「ちょっといいかな?」

と言った。

私は「うん。」と言って未来の後を追った。

すると未来は悲しそうな顔で

「あのね、大川君に全部言っちゃたの。翔子ちゃんの事、愛香ちゃんたちの事…」

話によると
亮磨は私の事を心配してたらしい。
だから
全部を話した。

悲しさより嬉しさの方が大きかった。

そして変な気持ちが復活した。

その気持ちの事を
未来に話した。

すると
未来はいきなり笑いだした。
そしてこう言った。

「菜月、それは恋だよ!」

「え、え―――!」

『恋』
そんな気持ちは知らなかった。

11月5日
和田菜月は大川亮磨に恋をした。

でも
この恋が報われる事は無かった…

そして
他のみんなの恋も…