和田菜月物語
「ちょっとついて来て」

私は門山に言われてついて行った。
ついて行った先は

『篠山雛』と書いてる部屋。
どうやら篠山雛の病室らしい。

入ると篠山雛は起きていた。

「あっ、門山とあなたはさっきの…」

「あっ、和田菜月です」

まるで
本当の初対面みたいだった。
1度で会ってるのに…

「よろしく、菜月ちゃん」
「よ、よろしく雛ちゃん」

ニコニコしてる雛ちゃんに
少し引いてしまった。

そして
雛ちゃんは何かに気づいたか

「聴きたい事があるんでしょ?」
「えっ…?」

私は少しうなずきながら雛ちゃんを見た。
すると雛ちゃんは

「前田の事…?」

びくっとした私は
おそるおそる雛ちゃんを見た。

すると
意外な事に笑っていた。

「いいよ。何でも聴いて」

私は
今までの事をすべて聞いた。

翔子の事、
亮磨の事、
そして
何で名前を変えてるのか…

すると
雛ちゃんはニコッと笑って。

「あいつはね自殺しようとしてたんだよ」

私はビックリしてしまった。

(どうして…)

亮磨は何か知ってるらしい

それを聞いて私は
病院を出た。

その時
鋭い目線を感じた…

その人は
いまだにわかってなかった。
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