和田菜月物語
「じゃあ文化祭実行委員は、大山未来さんと飯沼雅木君で決まりました。」

  パチパチパチパチ

二人にはみんなからの拍手が響いた。

未来は微かにほほえんでいた…。
でも、もう1つきずいた所があった。
それは、飛鳥の目がすごく鋭いようで悲しい目をしていた。

「飛鳥?」
「えっ!何?」
「いやなんとなく…」
「びっくりするじゃん!」
「どうしたの二人とも?」
「いや何にもないぞ~」
「そう?菜月も?」
「えっ!う、うん!」
「そう…」
「それより相手が飯沼でよかったのか?」
「えっ…」
「どうしたの?」
「いや、よく考えたらその…」
「ん?」
「嫌じゃないかなって…」
「そっか…」

その時の飛鳥の目は悲しみと哀れな目をしていた。
その時、先生が来た。

「今から終礼始めるぞ~」
「先生!」
「どうしたの中本さん?」
「茶木さんがいませ~ん」
「本当ね…」
「あっ、じゃあ探します」

そう言い、色んなとこを探した。
でも、どこにもいなかった。

「どうしよう…」

その時目に入ったのは開いていた『屋上』

「翔子!」

そう言って振り向いたのは屋上のフェンスに座ってる翔子だった。


「菜月ちゃん…」
「どうしたのもう終礼始まるよ!しかもそこ危ないし行こうよ」
「行ったてまたいじめられて終わるだけだよ」
「そんな…」
「誰も助けてくれない、関わろうとしない」
「それは…」
「今さらおそいんだよ!菜月ちゃんも一緒でしょ?」
「翔子…」
「でも、もういいの」
「いいって?」
「生きる意味がないからもういいの、死ぬの」
「何言ってるの!?」
「そのままだよ」
「はっ?」
「バイバイ菜月最後に会えてよかった…」
「しょう…」

そう言ってるときにはもう目の前に翔子はいなかった。

「キャー」

6時間目のチャイムが鳴ってから悪夢が始まっていた…。
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