和田菜月物語
「う~ん…」

私はいっぱい考え事をしていた。
それが顔に出ていたらしく、
近くに居た尾垣凛に

「何か悩み事?」
と、言われて

「もしもさぁ…」
「もしも?」

凛は不思議そうな顔をしていた。

私は勇気を振り絞って聴いた。

「幼なじみが悲しんでたらどうする?」

私がそう言うと凛は

「凛だったら何もしないかな」
「えっ?」

私は凛の答えが意外だった。
凛は友達はほっとけないタイプ。
その答えの予想はしてなかった。

「そうでしょ?幼なじみだからって、こっちが心配しなくても良いでしょ?」


その日の放課後。

私は凛の言葉が忘れられなかった。

「幼なじみだからだよ…」

そんな事を考えて図書室に行った。

すると
図書室には同い年の女の子が居た。

「誰あなた?」

そう言うと女の子は

「今は知る必要は無いよ」
と、言った。

「何で?」

私が不思議そうに言うと。

「そのうち教えてもらえるよ」
「誰に?」

そう言うと女の子はニコニコしながら

「あなたの恋人さんにね」

そう言って
図書室を出て行った。

「恋人さんって誰よ…?」






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