和田菜月物語
それから毎日のように
練習は始まった。

バカ3トリオのテンションは
いつもMaxだった…。

そして
体育祭前日…。


「体育祭は明日!」

朝のあいさつの時
希ちゃんのテンションもMaxだ…。

「今日は一日中練習だからな!」

みんなはその言葉に
ブーイングだった…。

「みんな体育祭嫌なのか?」

すると
みんなは一緒に頷いた。

「みんな知らないのか?」

希ちゃんの発言に
みんなの頭は「?」になった。

すると
クラス1真面目な松山悠斗が
みんなとは違って敬語で

「何かあるんですか?」

そう言うと希ちゃんは

「そう!実はな優勝したら…」

優勝したクラスは2泊3日の旅行に
行けるらしい…。

希ちゃんがそう言った瞬間
あんなにやる気のなかった人達が

「練習するぞ―!」
と張り切りだした。

私が皮肉に笑うと
亮磨が私の方を見ながら

「優勝しような!」

その笑顔は
亮磨を幼く見えさせた。

私は
その笑顔につられて笑ってしまった。

その時
後ろでは雅木は不機嫌そうになっていた。

それに気づいた未来は
もっと悲しそうな顔をした。

あと
これはまだわかっては無いが
高島の顔も不機嫌そうに見えた。

だが
この違和感の意味も
もうすぐ知る事になったのだ。
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