和田菜月物語
休憩の時。

体育館の倉庫には
飛鳥と前田と雅木と亮磨と
吉田信之が居た。

この5人は
次の種目の準備をしていた。

「じゃあ俺は行くな」

吉田がそう言った。
そして吉田は帰って行った。

その時
前田は微かに微笑んだ。

そして飛鳥にこう言った。

「邪魔は消えたよ」

飛鳥はビックリしすぎて
倉庫の物に当たってしまった。

その衝撃で物が倒れてきた。

「えっ…」

飛鳥は目を閉じた。

だが何も起こらなかった。

恐る恐る前を見たら
前にいたのは亮磨だった。

飛鳥は亮磨に助けれていた。

「大丈夫か?」

亮磨が避けさせてくれたのだ。

「う、うん」

そして
亮磨は前田を見て

「お前いつまでそんな事するんだ」

飛鳥と雅木は言葉に疑問を持った。

だが
前田は表情を変えずに

「お前をギャフンと言わせるまで」

そう言って、
前田は倉庫から出て行った。

この意味は
まだ私達には分からなかった…。

あの日まで…。




< 91 / 261 >

この作品をシェア

pagetop