王子様たちのひまつぶしっ!?
「どういうつもりも何も…」


「いいんじゃない」


「え?」


俊君の声とほとんど同時に海斗の声が重なる。


「だから、別にいいんじゃないの。俺たちの許可なんかなくてもさ。…ていうか葵のことを好きになってくれる奴なんて天然記念物並みに貴重なんだから、大事にしなよ」


海斗はふぅと小さくため息をつくと、くるりと私たちに背を向けてそのまますたすたと歩き出してしまう。

「あっおいっ海斗!?」


後ろから陸君が何度呼んでも、一度も振り向かずに公園を出ていってしまった。
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