王子様たちのひまつぶしっ!?
あれ?意外と子供?


なんて言ったらまた帰ってしまいかねないので、私は言葉をぐっと飲み込んだ。

「…あんた、顔に出てるよ」


うっ…にやけてたのバレたか。


「…まぁいいや」


海斗は小さく息を吐くと、壁の絶壁をゆっくり降りてくる。


「何やってんの!?」


海斗まで降りてきたら上がれなくなっちゃうじゃんっ!


「もうすぐ先生たちが来るよ」


え?


「あの女…なんだっけ。まあいいや。死にそうな顔してゴールしてきたよ。」


あの女?城ヶ崎さんかな?

じゃぁ、ゴールできたんだ!よかったぁ。


「ずっと宮崎さん宮崎さん言ってたよ。」


海斗が地面に腰を下ろす。

「…だから言ったのに」


「え?…あぁ。気をつけてって?」


< 181 / 283 >

この作品をシェア

pagetop