王子様たちのひまつぶしっ!?
あれからー…蘭はしばらくして私を保健室に連れていってくれた。


今思えば、私の見苦しい顔を早く冷やせってことだったのかもしれないけど。


私は蘭を胸とはいえ殴っていたのに。


保健室を出るとき、蘭は私に背を向けて「ごめん」って小さく呟いた。


ごめんって言わなくちゃいけなかったのは私の方なのにー…


下校時間をとっくに過ぎた教室は、がらりと静まり返っていた。


私たちしかいないから。


蘭の鞄はなくなっているから、おそらく帰ったのだろう。
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