王子様たちのひまつぶしっ!?
お母さんたちには学校に忘れ物があるから、と言っておいた。


じゃなきゃこんな時間にうんたらかんたらという小言を聞かなくてはいけなくなるから(笑)


「小春ちゃん!」


五分くらい歩いて、公園の入り口から入ると、ブランコの近くに、小春ちゃんが立っていた。


小春ちゃんは私に気づくと、ひらひらと手を振ってくれた。


…そういえばこの公園で俊君に告白まがいなことされたなぁ。


最も私をからかって楽しんでるんだろうが。


なんてことを頭の隅で考えながら、私は小春ちゃんのところへ小走りで行った。

「あの、すみません、こんな時間に」


小春ちゃんが申し訳なさそうな声で謝る。


暗くていまいち表情は見えないが、だいたい読み取れる。
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