パパはアイドル♪vol.3～奈桜ｸﾝの呟き～

「ごめんね。マネージャーのとこに。連絡すれば良かったんだけど。気分が悪くなっちゃって。……マネージャーのマンションが近かったから。ちょっと休ませてもらうつもりだったの」


にこやかに落ち着いて話す口調。
いつもの梓。


「ふぅん。まぁ、帰ろうと思えば帰れたとは思うけど」


奈桜は明らかに面白くない。
梓の初めての外泊。
仕事だと分かっていれば気にしないが。


「ごめん。ほんとにごめんね。心配したよね。ちょっと胃の調子が悪いみたいで。吐いちゃったの」


「え？大丈夫？今は？もういいの？」


ふくれてた顔が急に心配顔になる。


「大丈夫。もうすっきりしてるし。風邪気味なのかも。今日はゆっくりする」


話しながらも梓は寝室へ入って奈桜の黒いボクサーパンツと薄いグレーのスウェットスーツを持って来て、手際よく奈桜に着させた。