パパはアイドル♪vol.3~奈桜クンの呟き~
「こんなとこにいていいの?」


何か言いたげな顔で泉が奈桜を見つめる。


「だから……、何だよ」


「ハリウッドだよ。梓さん、今日、行くんだろ?見送りに行かなくっていいの?」


「さっき、テレビのワイドショーでやってた。結構、長く行くんでしょ?ちょっと淋しいね」


奏と碧に言われて奈桜の顔が固くなって行く。


「何……それ……」


「奈桜、まさか……」


泉は嫌な予感がしていた。


最近の奈桜はいつもよりぼーっとしたり、いつもと様子が違っていた。
勘で、梓との事だと思ってはいた。
話し合うようには言ったが、そこから先は聞いていない。
上手く行っていて欲しかったが。


「知らなかったのか?」


泉が心配そうに奈桜に聞く。
他のメンバーもその言葉に驚く。
< 203 / 222 >

この作品をシェア

pagetop