パパはアイドル♪vol.3~奈桜クンの呟き~
「ごめん!必ず戻るから!」


焦る顔でそう言うと、奈桜はもう駆け出していた。


「当たり前だよ」


「お前がいないとZは始まらない」


奈桜が出て行ったドアを見つめ、泉と碧が呟く。


「でもさぁ、まさか石田さんが女神だったとはねぇ」


腕を組んで納得したように頷く奏に、隣にいた泉が呆れたように笑う。


「奏さぁ、そんな訳ないでしょ」


「えっ?違うの?」


「どんな頭の構造してんだよ」


テーブルに広げたカードを集めながら心が笑って言う。
みんなクスッと笑った。


「世話が焼ける夫婦だよ」


「ほんと」


「おかげで退屈しない」


泉、碧、心が言うと奏もつられて頷く。


「で、大丈夫なの?ロケ」


泉が碧に聞いたが、その表情は全く心配などしていないようだ。


「大丈夫。ちょっと変更してもらった。奈桜は後で合流してもらう。面白くいじってやろうぜ」


「じゃあ、行きますか?」


心の言葉にみんな笑顔で頷いた。
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