パパはアイドル♪vol.3~奈桜クンの呟き~
「怖いなぁ。分かった。ちょっと様子見る。大丈夫そうだったら仕事に戻る。ただ……」


「ただ?」


「ここで休ませてくれない?家に帰るのはちょっと……」


困った顔で奈桜が石田を見る。


「何でです?」


厳しい顔はそのままで聞き返す。


「ほら、梓に余計な心配かけたくないっていうか……。かけたくないからさ。あいつ、最近疲れてるみたいだし。オレがケガしたって知ったら……」


奈桜の言いたい事は分かった。
少しの間、石田は考えたが、返事はすぐに決まっていた。
ここにいた方がいい。
その方が安全。
ここに居れば、秋月さとみの手から奈桜を守れる。
いや……、ちょっと違う。
大切なタレントをスキャンダルから守る事が出来る。


石田もさっきの出来事を不審がっている。
秋月さとみは危険。


「分かりました。じゃあ、ここで休んで下さい。あ、勝手に居なくなったりしないで下さい」


「分かった。ありがとう。寝とくよ」


そう言うなり奈桜は眠りに落ちた。
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