星空の四重奏【完】
「レンさん……起きてますか?」
「……」
話しかけても反応しない。 それならとことん話しかけてあげよう。
「もう寝る必要はないんですよ?というか、起きてくれないと困るんです色々と。封印しなくちゃいけないし、それには寿命が犠牲になってしまうし、それに……私があなたに……しないといけなくなるし……」
なんだかだんだん罰ゲームに感じられてきた。私なにかしたっけ?
「だから、その……起きてくーだーさーいー……」
ほっぺをふにふにと摘まんでみるけど、効果なし。引っ張っても効果なし。
弾いても……効果なし。
「はあ……責任、重大ですからね」
私はもう、決心した。これで起きなかったら死んでやる。切腹だ切腹。恥ずかしさで死にそう。
私は、彼の肩に手をかけて爪先で立って……
その形のいい唇に、私のそれを……重ねた。