#1のユニフォーム
「おかえりおとうさ…」
しかし、ドアを開けたらいつも最初に目に映る、お父さんの黒いスーツじゃなかった。
「お忙しい時間にごめんなさい。お母さんはいらっしゃいますか?」
私に目線を合わせてしゃがんだ、優しそうな女の人。
優しく微笑んで、そう言った。
「…あ、えと、お母さん…」
「ちょっと結子ちゃん? …あらっ!」
なかなかリビングに帰ってこない私の元に、お母さんがスリッパをパタパタ鳴らして走ってきた。