#1のユニフォーム






「……ひ、大翔くん…?」



それからなにも言わない大翔くんが気になって、私はゆっくりと顔を上げた。





「…っ、」


….………そこには、さっきよりも顔を赤く染めて口元を手の甲で隠した、大翔くんがいた。




「…ひ、ひろ…」


「す、すげー、嬉しい…」


「…っ」



大翔くんは、真っ赤な顔で柔らかく笑った。



「ありがとうな、結子!」


「…い、いえ…」


「じゃあ、これからもまた、よろしく!」


「こっ、ここここちらこそ…っ!」



大翔くんはこんな私を見て、八重歯を見せて笑った。


そして、おおきな手で頭をぽんぽんっとしてくれた。



< 119 / 124 >

この作品をシェア

pagetop