#1のユニフォーム
「あっ、お忙しい時間にごめんなさい!」
女の人は立ち上がると、お母さんに頭を下げた。
「いえ!」
お母さんはタオルで手を拭きながら、首を横に振った。
「あの、今日、隣に引っ越してきました、小崎と申します」
「まぁ。それはそれは…!」
確かに、ついこの前までは家のおとなりが工事でうるさかった。
そっか、おとなりさん引っ越してきたんだ。
「ご挨拶にあがりました。あの、これ…つまらないものですが…ほら、ヒロトくん!」
女の人はそう言うと、後ろを振り返って手招きした。