#1のユニフォーム






家中の窓を全開にしても、夏特有の生温い重たい風どころか、それすら吹いていない。




窓際に吊るした爽やかな色合いの風鈴は、見事にピタリと静止している。



ただ、刺すような太陽の光が地面を燃やしているだけ。








…なんでこの暑さの中、これから自転車をアホみたいに必死に漕いで、家からかなり遠い塾まで行かなきゃいけないの…



気が滅入って滅入って仕方ない。







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