蝶々
「職員室ってここじゃないかしら?」
「そうだね。入ろっか」
先生の机まで行くと、大小のダンボールが計9つ
「あの先生、バカなのかしら」
「バカでしかないよね」
ダンボールいっぱいに詰められてるであろう教科書
小さいものでも侮ってはいけない
「男子が2つずつ持つから、舞蝶ちゃんは1番小さいの持って?」
「大丈夫よ。大きいの持つわ」
「かなり重いよ?」
「そんなの百もしょう……ちっ!うわぁ!」
勢いをつけて持ち上げるが、予想外の重さでダンボールはそのまま床へ
ドンッという音がしたのはきっと気のせい
指挟まなくてよかったわ…
「だから言ったのに……はい、舞蝶ちゃんはこれ持って」
「……はい」
落とした手前、大きいのもう1回持つという発言権はあたえてられているはずもなく、大人しく従うしか選択肢はなかった