蝶々
小さいほうも重い
大きいダンボールほどではないけど重い
「はぁ、ちょ、待って」
「大丈夫?持とうか?」
律は大きいの2つ持ってるくせに涼しい顔をしてる
なんか、ムカつく
「大丈夫だけど、ちょっとだけ休憩させてくれないかしら」
1階あがっただけなのに汗だくの私
「おっけい。安芸津君たちは先行ってて」
それにひとつ頷いた安芸津君たちは重そうに階段をのぼっていった
「はぁ、ごめんなさい」
「いいのいいの。だって舞蝶ちゃん女の子だし」
「……その女の子だからっていうの、あんまり好きじゃないのよね」
ポツリと呟いた言葉はその場の空気を、僅かに暗くさせた
でも、これは嘘
本当は大ッ嫌い
「そっか…」
「さっ、休憩終了!行きましょ」
「そうだね」