出会いは最悪だった。












振り返ってみたら、この日は美月(みつき)にとって最悪な1日だった。



穴があったら、入りたい…

というのは、こんな時に思うんだなって、初めて思った。



その日は、たまたま寝坊して朝、お弁当を作る時間がなかった。

だから、いつもは休憩室でお昼を取るけど、久しぶりにと、同期の真実(まなみ)と一緒に食堂に行くことにした。



「あっ!早川さんがいる!ラッキー」


何を食べようか、メニュー板を見ながら食券機に並んでいると、後ろに並んでいた真実が黄色い声をあげる。


「…A定食もいいけど、カレーライスもいいなぁ」


「ちょっと!聞いてる?早川さんだよ!?」


バシバシと真実が形を叩く。




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