ナンパ男がしつこい件について
「いいよ同情なんて。さっさと振ってこの訳のわからない感情どうにかしろバカ」
「…俺と付き合う選択肢はなし?」
遊びとかそういう感情で付き合うの?
「いままでそうやって何人の子があんたのせいで恋したくなくなってるんだろうね」
それは、少しだけ自分に返ってきたような気がした。
好きだと思っていた今までの感情は今感じているりかいしきれないものに比べてあまりにも
複雑で
単純で…
また、目頭が熱くなる。
奴はあたしの頭を撫でる。
その手が、その冷たい手が
なぜかあたしを安心させて、
自分がいやになる。
「巧さんからよく話聞いてた。
3歳とか、4歳とか、そこらへんの写真ばっかたくさんあってさ。
なんか今でも変な気分。こんなでかい唯花が、ここで泣いてるんだから」