ナンパ男がしつこい件について
そっと、奴は屈んだ。
「…ほんとだ。青色」
神様、この変態殺していいですか…?
「でもこれも悪くないかも。足細いねー」
そんなことをほざいている顔に、
思いっきりカバンをぶつけたのは言うまでもない。
「痛い、唯花」
「変態は滅べ」
周りの人がこっちを白い目で見てたけど、
正直どうでもよかった。
「ほら、次で乗り換えだろ椋太郎」
「あ、ほんとだ」
よっこいしょ、と言いつつ立ち上がる。
扉が開くと「じゃあね」と言って電車を出た。