ナンパ男がしつこい件について




「あんた酒飲むことしかできないの?」



「母親にあんたとは何事よ~我が娘~」




少しだけため息を出す。




「…帰れ」



廊下を歩いていこうとすると、足首を掴まれた。




「何」



「ねえええちょっと話そうよおおお」




「やだ」




「ええええ」




う、うるさい…



「話すって何を?」



「前居たホストくんがね、椋くんと唯花のこと教えてくれてね~?」





………は?




体の動きが自然と止まった。




「まさか椋くんと唯花が付き合ってるだなんて思いもしなかったなぁ。ていうか前助けてくれた男の子、誰かに似てるなって思ったら椋くんだったのか!」




笑いながらこっちを見た。




「…別にホストとか関係ないし」



「違うの?!ホストだったのに?!」




「ていうか椋太郎の客だったことにびっくりしてるんだけど…」



「そりゃあ、いっつも巧の横に居たから。大体ホストを好きになってどうすんのよ」




なんか、今まで自己中に恋愛してきた原因がわかった気がする…




本当はあたし自身がいけないんだけど






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