ナンパ男がしつこい件について
BBQ
「バーベキュー?」
それは唐突にクラスの友達が言い出したことだった。
「そ!唯花達はもうすぐ受験だし、それが終わったら推薦があって…たらやん文化祭で、気づいたら卒業になりそうだしさ!」
言ってることはわかる。
「うん。いいね、楽しめそう」
華和も納得してる。
他のみんなも「いいじゃーん!」と賛成してる。
バーベキューとか二年ぶりくらいなんじゃ…
「でさ、こっからが本題!」
いや、本題は行くか行かないかじゃないか…?
そんな疑問は置いておいて。
「そこまでの運転係がいない!」
「誰かの両親とか無理なの?」
「うち別にいいけど」なんていう声はぽつぽつ。
「でもさあ、やれてこれだけ多い人数が楽しめる広い場所がそんなになくて、どう頑張っても車移動じゃないと行けないんだよねぇ」
と、困った様子の友達。
「あれ?宏哉さん車運転できるっけ?」
華和は首を横に振る。
「ていうかあんたの彼氏こそうってつけじゃん」
…なぜそうなった。