ナンパ男がしつこい件について
じーっと見つめても窓は開いてないし、
気づくわけもない。
でも、なぜか椋太郎の香りがした気がした。
「こいつがブッサイクなわけないでしょ」
車のドアにもたれかかるようにして、座り込んだ。
携帯を取り出して何気ないメールを返していったりする。
…まだ起きない。
なんとなくアプリのゲームを開いて遊んでいると、
「あれ?こんなとこで何してるの?」
…知らないチャラ男軍団が話しかけてきた。
「友達とバーベキューに来ました」
「あ、あの楽しそうな女の子たちかあ」
そう言ってうちのクラスのみんなを見た。
「君はあそこに行かないの?」
……ナンパに良い思い出はない。
「ちょっと休憩してます」
「ふーん」